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極限値を求める

著者:Mathcot
 
初版: 2007.7.8
 
Update:2008.01.01



極限値を求める課題

級数和(無限項の和)の場合

収束性が問題になります。

分数関数の場合

極限をとろうとすると、分子と分母が ∞/∞型、0/0型の場合はロピタルの定理で分子分母を微分して
次のいづれかの場合に行き着く。

(定数)/(定数)型:一定値に収束しゼロでない極限値が存在する
(定数)/0型、±∞/(定数)型:±∞のどちらかに発散し極限値が存在しない
(定数)/(±∞)型、0/(定数)型:0に収束する。極限値は0


ド・ロピタルの定理

関数 f(x), g(x) が閉区間[a,b]で微分可能で
      
 lim[x→a+0] f(x)0 , lim[x→a+0] g(x)0 ,lim[x→a+0] g(x)′≠0 のとき 


 lim[x→a+0] f(x)/g(x) が存在すれば   

 lim[x→a+0] f(x)/g(x) =  lim[x→a+0] f '(x)/g '(x) 


証明:参考URL
[1] ド・ロピタルの定理 
[2] 平均値の定理
[3] 不定形の極限−ロピタルの定理
[4] ロピタルの定理の証明
[5]


公式
lim[x→0] (1+x)^(1/x)=lim[x→∞] {1+(1/x)}^(x)=e (≒2.718281828)
lim[x→∞] (1+x)^(1/x)=lim[x→0] {1+(1/x)}^(x)=1
lim[x→+0] x ln(x)=0
lim[x→+0] (x^2) ln(x)=0
lim[x→∞] {ln(1+x)}/x=lim[x→0] x ln{1+(1/x)}=0
lim[x→0] {ln(1+x)}/x=lim[x→∞] x ln{1+(1/x)}=1
[演習1] 自然数n、a>1とする。 x→∞の時の次の分数関数の極限値を求めなさい。

x^n/a^x

[解答1] 明らかに∞/∞型である。ロピタルの定理を繰り返して適用して極限値を求める。分子x^nはn回微分すれば定数になるから、分子分母をn回微分してみる。
分子は「n!」になる。
分母は「(a^x) ( ln a)^n」になる。
したがって、ロピタルの定理をn回繰り返すと(定数)/∞型となって極限値が求められる。

x^n/a^x → { n!/( ln a)^n }/a^x → 0 ( x→∞ )

[演習2] x→+0のとき、x^xの極限値を求めなさい。
[解答2]
x→+0のとき x^x → 1
[演習3] x→+0のとき、y=(e^x+9x)^(4/x) の極限値を求めなさい。
[解答3]
ln y=(4/x) ln (e^x+9x)=4*{ln (e^x+9x)}/x→4*{ln (e^x+9x)}'/1=4*(e^x+9)/(e^x+9x)=40/1=40
x→+0のとき y→ e^40

参考URL
[1] ロピタルの定理と証明(1)
[2] ロピタルの定理(2)(PDF)
[3] ロピタルの定理とド=ロピタルという人物
[4]



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