恒等式と未定係数法(未定係数比較法)


著者:Mathcot.H.I
初版:2007.05.22
Update:2012.05.08
恒等式:以下の定義の表現のいずれでも良い。
【定 義1】等式において、ある文字変数が定義域内でどのような値をとっても、つねに成り立つとき、この等式 をその文字についての恒等式という。
【定義2】
等式において、その中の文字にどんな数値を入れても常に成 り立つ式を恒等式という。
【定義3】
含まれている文字にどのような値を代入しても, 等式の両辺の値が存在する限り常に成り立つ等式を恒等式という。
恒等式の例
x3+y3=(x+y)(x2−xy+y2),
1+tan2θ=sec2θ
(θの定義 域:cosθ≠0のθを除く)
恒等式と等式の違い
恒等式は文字の定義域内のどんな数値についても成立する方程式であるのに対して、等式は文字の値によっては左辺と右辺が等し いとは限らない。

等式であるが恒等式ではない。→ y=2x+3
恒等式は等式でもある。逆は真ではない。
参考URL
[1],[2],[3],[4]


恒等式と未定係数法
用途:部分分数展開
積分における部分分数展開前処理
逆ラプラス変換における部分分数展開前処理



Maximaによる演習例題
多項式のn次の係数:coeff(f(x),x,i);
f(x):=x^3+2*x^2-3*x+4;
coeff(f(x),x,2);

[演習] a(x-1)(x-2)+b(x-2)(x-3)+c(x-3)(x-1)=x^2+x+2
がxについて恒等式であるとき、Maximaを使い、a,b,cを求めよ。
[解答]
f:a(x-1)(x-2)+b(x-2)(x-3)+c(x-3)(x-1)-(x^2+x+2)





















(C)copyright 2007-2012 Mathcot.H.I
初版:2007.05.22
Update:2011.10.21
Update:2012.05.08



















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